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第2回創作ミュージカル 『毛糸の国のお姫さま』

あらすじ

 小さな毛糸屋さんは貧しいけれど、いつも毛糸を大切にしてくれる心優しい毛糸屋さんでした。それにひきかえ、隣にある大きな毛糸屋さんは大変なお金持ちで、いつもそのことを鼻にかけていました。儲けるために、少しでも古くなった毛糸は捨ててしまうのでした。
 ある日のこと、大きな毛糸屋で働いている羊飼いのトム(本当の姿は毛糸の国の王子)が主人から命じられて、古くなった毛糸を捨てに行こうとすると、小さな毛糸屋に住む心優しいセーラが、捨てられてしまう古い毛糸に同情します。トムの心は、そんなセーラにひかれていくのでした。
 毛糸をいつも大切にしてくれる小さな毛糸屋さんのために、感謝の気持ちを届けたいと思ったトムと羊たちは、毛糸の精に相談をしました。その結果、心のぬくもりのこもったセーターを毎晩1枚ずつプレゼントすることにしたのです。
 ある日、セーラたちは偶然に出会ったおばあさんから、「毛糸の国の王子さまが人間に変身して、毛糸の国のお姫さまになる人をさがしている。」という不思議な話を聞きます。
 一方、トムや羊たちから毎晩プレゼントされたセーターがあまりに素晴らしいので、街中の評判になりました。その噂を聞きつけた王様が、小さな毛糸屋にそのセーターを注文し、宮殿まで届けるように命じました。同じ日の夜、評判を聞きつけた怪盗たちがセーターを盗み出そうと、小さな毛糸屋に忍び込みました。なんとそこで、嫉妬して忍び込んだ、大きな毛糸屋たちとバッタリ出会ってしまいます。お互いに見つかったかと焦りましたが、冷静になって、共謀してセーターを盗み出すことしました。
 さて、盗まれてしまって王様のところへ持っていくセーターがなくなってしまった小さな毛糸屋は、大きな毛糸屋から普通のセータを借りて王様のところへ出かけ、事情を話しました。ところが普通のセーターを持ってきたことに腹を立てた王様は、小さな毛糸屋を縛ってしまいます。
 そこへ、盗んだセーターを持って、大きな毛糸屋と怪盗が王様のところへやって来ました。王様は喜び、沢山の褒美を与えましたが、セーターを奪い合った娘(お姫様)たちによって、素晴らしいセーターはぼろぼろになってしまいます。 
 そこに、毛糸の国のばば様やトム(毛糸の国の王子)、羊や妖精たちが登場して、王様に、大きな毛糸屋と怪盗たちが行った悪事を全て告げるのでした。  王様は、縛っていた小さい毛糸屋を許し、家来たちに大きな毛糸屋と怪盗を捕まえるよう命じました。
 ぼろぼろになってしまったセーターが可愛そうだと、セーラが抱きしめた時、そのセーターが光り出しました。セーラこそ、毛糸の国のお姫さまになる人だったのです。自分の身分を明らかにしたトムは結婚を申し込み、セーラは嬉しそうにうなずきました。
 王様の申し出により、宮殿において盛大な結婚式が行われました。トムとセーラは、毛糸の国で幸せに暮らしました。

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